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子どもの「自分で考える力」を引き出すためにできること

これからは自分で考え、行動することが重要になる

2020年度からスタートした新しい学習指導要領。 学習指導要領では、子どもが自分の意志、判断を基に行動する、いわゆる主体的な力を育てることを重視しています。

子どもが自分自身で課題を見つけ、学び、考え、判断して行動する力を身につけていくために、子どもの性格や特性に合った、テーラーメードな関わりをしていきたいと保護者が思ったとき、子どものためにできることは何があるでしょうか。

自分で考える子どもを育てるために必要な関わり

子どもが悩んでいることや、どうにかしたいことに対して、解決方法伝えたり、アドバイスをするだけなら、それは、ただ単に「情報を与えているだけ」になります。

それだけの関わりなら、極端な話、誰でもいいことになります。
大人の経験と知識を押し付けるだけですから。

もしかしたら、本を渡して「これを読んで」ということと変わりないかもしれません。

コーチングの唯一のルール「アドバイスをしない」

コーチングの唯一のルールに「コーチはクライアントにアドバイスをしないこと」があります。

クライアントに対して「○○した方がいい」「○○してみて」というアドバイスして、クライアントが言われたとおりに行動した結果、クライアントが望む未来になるかもしれません。

しかし、そこには、クライアント自身が自分で考えることが抜けているため、コーチがいない環境では、クライアントは行動できないことになります。 

自分の人生を、自分らしく生きていくために、自分で考え、判断し、行動する。  誰かから指示されたものを行動した結果は、自分の人生ではなく、誰かの人生でしかありません。指示、命令、アドバイスでは、考える力が育ちにくいのです。

では、子どもが「自分で考え、行動する」ことに欠かせないものは何でしょうか。

「自分で考え、行動する」ことにつながる「良い質問」を投げかける

質問には2種類ある

質問には2種類あります。

  • クローズクエスチョン
  • オープンクエスチョン

 「クローズドクエスチョン」は、「はい」「いいえ」など選択肢があり、回答の範囲を限定する質問。
「オープンクエスチョン」は、選択肢がなく、自由に答えができる質問。いわゆる「5W1H」を使った質問です。 

5W1H
  • When(いつ)
  • Who(だれと)
  • Where(どこで)
  • Why(なぜ)
  • What(何を)
  • How(どうやって)

「良い質問」とは?

「良い質問」とは、「自分で考え、気づくきっかけを与える質問」のことです。
クローズドクエスチョンよりも、オープンクエスチョンの方が自由に考えることができ、子どもの主体性を引き出しやすくなります。

指示、命令、アドバイスをすることは、親として精神的に負担が少なく、時間もかからないかもしれません。

しかし、一方で子どもが自分で考え、気づくきっかけを奪っています。子どもが「自分の人生を生きる」ことから遠ざけてしまうのです。

子どもの性格や特性に合った、テーラーメードな質問を投げかけることは、親もエネルギーを使うし、時間も使うことが多くなり、非効率な時間が過ぎるかもしれません。

子どもが「こういうことかな?」「そういうことか!」と自分自身で気づき、自分の人生を歩める未来を想像して、非効率な時間も楽しんでみませんか。

子どもが安心して答えを出せるように

子どもに「こういう質問するといい」といった情報は巷にたくさんあります。

しかし、あることを無視した状態で質問してしまっては、せっかくの良い質問も台無しになりかねません。

それは、質問に対して、早急に結果を求めること。

もしかしたら、質問に対して答えを出すのは、1週間後かも、1ヶ月後かもしれません。
「早く答えて」と急かしたい気持ちをグッと抑え、子どもが「自分で考えている」時間に寄り添って、答えが出るまでぜひ待ってほしいと思っています。

語彙数が少なかったり、言語化の力が弱いと、さらに時間がかかったり、抽象的なぼんやりとした答えを出すかもしれません。

よく分からない答えでも、親が望むような答えじゃなくても、子どもが自分で考えて出した答えは「全部○(マル)」

親が子どものことを想って投げかけた「良い質問」を台無しにしないためにも、子どもが「どんな答えを出してもいいいんだ」と安心して考えることができるように、親は寄り添って見守るスタンスを心がけたいですね。

マザーズコーチングスクールは、こどもの将来のコミュニケーション能力の土台となる、重要な4つの要素(自己肯定感・自分で考える力・折れない心・思いやりの気持ち)を育てることを目的とした、お母さんのためのスクールです。